“かんしゃくだま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
癇癪玉78.9%
疳癪玉10.5%
疳癖玉5.3%
肝癪玉5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父は黙ってまじまじと癇癪玉かんしゃくだまを一時にたたきつけたような言葉を聞いていたが、父にしては存外穏やかななだめるような調子になっていた。
親子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
と、宛然まるで彼が故意にでもやった様に云うのであった。気の早い隼英吉は疳癪玉かんしゃくだまを破裂さした。
乗合自動車 (新字新仮名) / 川田功(著)
たしか『都の花』という新聞の附録だったが、苦しい生活を知らないあたしは遠慮もなく頁をあわせて立ちきってしまったので、コチコチの兄さんが疳癖玉かんしゃくだまを破裂させて梯子段はしごだんからどなり上って来た。
滝田君はとうとう肝癪玉かんしゃくだまを破裂させてしまった。もう少しで原稿を渡し切るという間際に、今度の作はだめだというような猛烈な悪評を書いた手紙に、渡しただけの原稿を添えて送り返して来た。
文壇昔ばなし (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)