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申刻
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ななつ
ふりがな文庫
“
申刻
(
ななつ
)” の例文
やがて
申刻
(
ななつ
)
少し前、この化物屋敷の興行元、
轟
(
とどろき
)
の
権三
(
ごんざ
)
は黒羽二重の紋付に、長いのを一本落して、蘭塔場の舞台にツイと出ました。
銭形平次捕物控:005 幽霊にされた女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
申刻
(
ななつ
)
(午後四時)まで芝居を見物し、飯田町
魚板
(
まないた
)
橋から中坂をのぼり、暮六ツ(午後六時)すこしすぎに四谷御門
顎十郎捕物帳:11 御代参の乗物
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
わけても女湯はガラ
空
(
あ
)
きで
未刻
(
やつ
)
(午後二時)から
申刻
(
ななつ
)
(四時)までに入る客というのは、大抵決った顔触れと言ってもいいくらいでした。
銭形平次捕物控:033 血潮の浴槽
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お才は
申刻
(
ななつ
)
前に丁子風呂から帰った事はない。
未刻
(
やつ
)
半頃にはきっとあの銭湯に居るんだ、——ところがあの日は旦那の都合で早く帰った。
銭形平次捕物控:033 血潮の浴槽
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ここで落ち合うのは
申刻
(
ななつ
)
半(午後五時)出雲屋さんが敵名乗を揚げて、二人が竹光を斬結んだところへ、良助さんが留め女に入って、三味線を
銭形平次捕物控:063 花見の仇討
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
その日も昼頃から始まって、
申刻
(
ななつ
)
(四時)前にはかなり
草臥
(
くたび
)
れましたが、近頃油の乗って来た新助は、なかなか
止
(
よ
)
そうということを言いません。
銭形平次捕物控:057 死の矢文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「朝消し忘れた行灯が、油も
注
(
さ
)
さずに
申刻
(
ななつ
)
(四時)近くまで点いている道理はありません。変じゃありませんか、親分」
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「いや
申刻
(
ななつ
)
(四時)に此処で逢おうと誘われているんだ。もうあの日足は
申刻半
(
ななつはん
)
酉刻
(
いつつ
)
(六時)近いだろう。敵に後ろを見せるわけには行かないよ」
銭形平次捕物控:227 怪盗系図
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
疲れては乗り、屈託しては歩き、十二里の長丁場を楽々と征服して、藤沢へあと五六町というところまで来たのは、第一日の
申刻
(
ななつ
)
(四時)過ぎ——。
銭形平次捕物控:082 お局お六
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
三畳から飛出してみると、流しの上の
天窓
(
そらまど
)
にほんの少しばかり、
申刻
(
ななつ
)
頃の陽が当って、油障子の一部を、カッと燃えるように明るくしているのでした。
銭形平次捕物控:033 血潮の浴槽
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
馬鹿な主人の総七が、人目を
憚
(
はばか
)
ってお粂に逢いに行ってあの路地から話しているのが毎日
申刻
(
ななつ
)
ときまっているんだ。
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「日射しも丁度
申刻
(
ななつ
)
(四時)だろうな——おれはこの塔の上へ登り度いが、天王寺へ行ってかぎを借りて来てくれ」
銭形平次捕物控:227 怪盗系図
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「馬道に
申刻
(
ななつ
)
(午後四時)時分から
先刻
(
さっき
)
まで、師匠の帰りを待っていましたよ。八五郎さんもよく御存じで——」
銭形平次捕物控:053 小唄お政
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
出て
未刻
(
やつ
)
過ぎ
申刻
(
ななつ
)
近く参る筈でしたが、お寺からお使いの方が見えて、昼頃の方が御都合がよいというお言伝だったので、取急いで参ったようなわけで——
銭形平次捕物控:239 群盗
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次がそこへ着いたのは、ちょうど人の出盛りを越した
申刻
(
ななつ
)
(四時)下がり、交通の不便な時代の客で、もうボツボツ帰り支度をする者の多い時分でした。
銭形平次捕物控:005 幽霊にされた女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「半刻ともなりません、
申刻
(
ななつ
)
少し前で、お粂が稽古事から帰って、二階へ上がると間もなく、大きな音がしたんで、
吃驚
(
びっくり
)
して二三人飛んで来るとこの有様です」
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
半日油を売った帰り
途
(
みち
)
、東両国の盛り場に差しかかったのは、かれこれ
申刻
(
ななつ
)
(四時)に近い時分でした。
銭形平次捕物控:118 吹矢の紅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
未刻
(
やつ
)
(二時)下がり、やがて
申刻
(
ななつ
)
(四時)にも近かろうと思う頃、お勝手口へフラリ人の影がさします。
銭形平次捕物控:003 大盗懺悔
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから
半刻
(
はんとき
)
(一時間)、気まずい時が遅々として過ぎ行きます。平次が下っ引を走らせて呼んだ係り同心が二三人の手先と駆け付けたのは
申刻
(
ななつ
)
(四時)少し過ぎ。
銭形平次捕物控:094 死相の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ガラッ八の八五郎が、番頭の襟髪を取って引立てて来たのはもう
申刻
(
ななつ
)
(午後四時)を廻る頃でした。
銭形平次捕物控:048 お藤は解く
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
やがて定刻の
未刻
(
やつ
)
(午後二時)が遅れて、
申刻
(
ななつ
)
(四時)までに集まった者が九十八人、それにいちいち
籤
(
くじ
)
を引かせて、番号順に肌を脱いで、皆んなに見せなければなりません。
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
捕物の名人銭形の平次と、その子分の八五郎、野暮用で
亀井戸
(
かめいど
)
へ行った帰り、
東両国
(
ひがしりょうごく
)
の見世物小屋へ入ったのは、初夏の陽も、
漸
(
ようや
)
く蔭を作りかけた
申刻
(
ななつ
)
(四時)近い刻限でした。
銭形平次捕物控:016 人魚の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
申刻
(
ななつ
)
(午後四時)近くなって、主人の市兵衛は二千両の現金を持たせて帰ってきました。
銭形平次捕物控:055 路地の小判
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
道灌山へ平次と八五郎が向ったのは、
悠々
(
ゆうゆう
)
と昼飯を済ましてから、火伏せの行が始まるという
申刻
(
ななつ
)
(四時)時分には、二人は無駄を言いながら若葉の下の
谷中
(
やなか
)
道を歩いておりました。
銭形平次捕物控:111 火遁の術
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「八、こんな家はお前の方が顔が通るだろう。きょうの
未刻
(
やつ
)
(二時)から
申刻
(
ななつ
)
(四時)までの間に、小屋から出て行った者はないか、きいてみてくれ、——おどかしちゃいけないよ」
銭形平次捕物控:227 怪盗系図
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
千両箱の釣台が寺の門を
潜
(
くぐ
)
ったのは
申刻
(
ななつ
)
下がり(午後四時過ぎ)、そのまま役僧の手で受け取って、住職、寄進主立会いの上、封印を切って調べるはずだったが、法要で出かけた住職も
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
そのうちに次第に陽が傾いて、
未刻
(
やつ
)
(二時)になり
申刻
(
ななつ
)
(四時)になります。
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
申刻
(
ななつ
)
(四時)少し廻ったばかりだ、なア八」
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
平次が出かけたのは
申刻
(
ななつ
)
過ぎ。
銭形平次捕物控:039 赤い痣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
申刻
(
ななつ
)
半(五時)かな」
銭形平次捕物控:040 大村兵庫の眼玉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
未刻
(
やつ
)
から
申刻
(
ななつ
)
頃まで
芳年写生帖
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
申
常用漢字
小3
部首:⽥
5画
刻
常用漢字
小6
部首:⼑
8画
“申刻”で始まる語句
申刻半
申刻過
申刻下
申刻頃
申刻過頃