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瑕瑾
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きず
ふりがな文庫
“
瑕瑾
(
きず
)” の例文
その本の中に「貧乏は
瑕瑾
(
きず
)
ではない。」という
俚諺
(
ことわざ
)
を見出して云うことには、「わたしね、それを読んで、おじさんのことを聯想したわ。」
落穂拾い
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
「若様は急に命に
拘
(
かか
)
わる事もありますまい。それより大事なのは、お家の
瑕瑾
(
きず
)
にもなる縄付の始末です。利助はいつ頃ここを出かけました」
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
日本では女の顔の
黒子
(
ほくろ
)
などは美貌の
瑕瑾
(
きず
)
として現に年頃の娘さんなどはそれを苦にしてわざわざ医師に頼んで抜いて貰ふものさへある位である。
東西ほくろ考
(新字旧仮名)
/
堀口九万一
(著)
御身分違
(
おみぶんちがい
)
の奥様をお迎えなさったという話を、殿様のお家柄にあるまじき
瑕瑾
(
きず
)
のようにいいました。
忘れ形見
(新字新仮名)
/
若松賤子
(著)
親類の中には死因に疑念を
挾
(
はさ
)
む者もあって、パトリック・マンディを先頭に立てていちじは訴訟になりそうな形勢だったが、なにしろベシイの遺言書に法律上の
瑕瑾
(
きず
)
がないので
浴槽の花嫁
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
▼ もっと見る
宜
(
よ
)
いじゃアないか、
私
(
わし
)
も命懸で
彼処
(
あすこ
)
へ這入って助け、私が通り掛らぬ時は、悪者に押え付けられて、
否
(
いや
)
でも応でも三人のため
瑕瑾
(
きず
)
が付くじゃアないか、それを助けて上げたから
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一身の
尊
(
たっと
)
きこと
玉璧
(
ぎょくへき
)
もただならず、これを犯さるるは、あたかも夜光の
璧
(
たま
)
に
瑕瑾
(
きず
)
を生ずるが如き心地して、片時も注意を
怠
(
おこた
)
ることなく、
穎敏
(
えいびん
)
に自ら
衛
(
まも
)
りて、始めて私権を全うするの場合に至るべし。
日本男子論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「お家の
瑕瑾
(
きず
)
にござります」
仇討姉妹笠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「若樣は急に命に
拘
(
かゝ
)
はる事もありますまい。それより大事なのは、お家の
瑕瑾
(
きず
)
にもなる繩付の始末です。利助は何時頃此處を出かけました」
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
まかり間違えば、一方ならぬ恩顧を蒙った笹野一家に、拭うことの出来ない
瑕瑾
(
きず
)
の付く事件ですから、主人新三郎の帰りを便々として待っているわけには行きません。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
まかり間違へば、一方ならぬ
恩顧
(
おんこ
)
を
蒙
(
かうむ
)
つた笹野一家に、拭ふことの出來ない
瑕瑾
(
きず
)
の付く事件ですから、主人新三郎の歸りを便々として待つて居るわけには行きません。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
尤も、なまじ曲者を捉へ、これが表沙汰になつては、反つて御家の
瑕瑾
(
きず
)
になると覺召された事でせう。下賤の者に楊弓で眼を射られたと知れては、御身分に
拘
(
かゝは
)
りませう。
銭形平次捕物控:040 兵庫の眼玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「香爐が出て來なきや、玉屋は申譯が立つまい。大名一軒に
瑕瑾
(
きず
)
が付くか付かぬかの騷ぎだ」
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香爐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「香炉が出てこなきゃ、玉屋は申訳が立つまい。大名一軒に
瑕瑾
(
きず
)
が付くか付かぬかの騒ぎだ」
銭形平次捕物控:060 蝉丸の香炉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
もっとも、なまじ曲者を捉え、これが表沙汰になっては、かえって御家の
瑕瑾
(
きず
)
になると
覚召
(
おぼしめ
)
された事でしょう。下賤の者に楊弓で眼を射られたと知れては、御身分に拘わりましょう。
銭形平次捕物控:040 大村兵庫の眼玉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
瑕
漢検1級
部首:⽟
13画
瑾
漢検1級
部首:⽟
15画
“瑕”で始まる語句
瑕
瑕物
瑕疵
瑕我
瑕理
瑕瑜
瑕瑳
瑕穢
瑕金