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琴爪
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ことづめ
ふりがな文庫
“
琴爪
(
ことづめ
)” の例文
と、
咲耶子
(
さくやこ
)
は、ねじとられた手をしずかにもぎはなした。そして
指
(
ゆび
)
の先の
琴爪
(
ことづめ
)
を
抜
(
ぬ
)
いて、
高蒔絵
(
たかまきえ
)
のしてある
爪筥
(
つめばこ
)
のなかへ、一つひとつていねいに入れた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幸子は
絃
(
げん
)
の上に
琴爪
(
ことづめ
)
を
篏
(
は
)
めた手を載せたまま、あれからざっと半年間会わなかった雪子の様子を見上げたが、内気なようで花やかなことの好きなこの妹が
細雪:02 中巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
紺地の
素袍
(
すおう
)
に、
烏帽子
(
えぼし
)
を着けて、十三
絃
(
げん
)
に
端然
(
ちゃん
)
と直ると、松の姿に
霞
(
かすみ
)
が
懸
(
かか
)
って、
琴爪
(
ことづめ
)
の千鳥が
啼
(
な
)
く。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
別に、附属品を収めた小型の桐の
匣
(
はこ
)
があって、中に
琴柱
(
ことじ
)
と
琴爪
(
ことづめ
)
とが這入っていた。琴柱は黒っぽい
堅木
(
かたぎ
)
の木地で、それにも一つ一つ
松竹梅
(
しょうちくばい
)
の蒔絵がしてある。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
琴
常用漢字
中学
部首:⽟
12画
爪
常用漢字
中学
部首:⽖
4画
“琴”で始まる語句
琴
琴柱
琴瑟
琴線
琴平
琴歌
琴棋
琴責
琴書
琴手