ぢぢ)” の例文
末爺すゑぢぢ、三代に仕へて老ゆる大きぢぢよく馬描きぬ。よく見よと雲に馬描く和子や我や、三つ児のたましひ、かくぞ生きぬく。
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
それから高一は、口の中で、「奥の山のぢぢばばア、金太の目へゴミが入つた、貝殻杓子かひがらじやくしすくうてくれ!」
栗ひろひ週間 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
さう云はれて、礼助は実枝も本当にけて来たなと思つた。新京極のカフエの鏡で礼助は自分のぢぢむささを明かに知つたが、彼女も必ずしももう若くはない。四つになる子供の親に、確かに違ひない。
曠日 (新字旧仮名) / 佐佐木茂索(著)