“熱鉄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ねってつ66.7%
ねつてつ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
常子はこう叫びながら、夫の胸へすがろうとした。けれども一足ひとあし出すが早いか、熱鉄ねってつか何かを踏んだようにたちまちまた後ろへ飛びすさった。夫は破れたズボンの下に毛だらけの馬の脚をあらわしている。
馬の脚 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
信雄と、秀吉へ、和睦わぼくの祝辞を送ろうというのだ。その文案に、家康は顔を斜めに、眼をふさいでいた。いや、辞句をるまえに、熱鉄ねってつむような思いを、まず胸の中で、整理している容子ようすである。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
坊主ばうず此処こゝまでつたときいてたわたし熱鉄ねつてつのやうなあせながれた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)