熬豆いりまめ)” の例文
中にもこの夜各〻の年齢の数に一つ増したるだけの熬豆いりまめを紙に包みて厄払やくばらいに与へ来年の厄を払はしむるが如きは明かに立春を以て計算の初となし立春に入る事によりて新たに齢一つを
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
そのはまだおの/\が一つくははつた年齡ねんれいかずほど熬豆いりまめかじつておにをやらうたから、いくらもへだたらないので、鹽鰮しほいわしあたまとも戸口とぐちしたひゝらぎ一向いつかうかわいた容子やうすえないほどのことであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)