もゆ)” の例文
彼はおのれが与へし男の不幸よりも、そはれぬ女のかなしみよりも、づその娘が意気のさかんなるに感じて、あはれ、世にはかかる切なる恋のもゆる如き誠もあるよ、とかしらねつし胸はとどろくなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)