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濫発
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らんぱつ
ふりがな文庫
“
濫発
(
らんぱつ
)” の例文
物価の狂騰はまた貨幣の
濫発
(
らんぱつ
)
をやむなくする。それにたいし、幕府は追っかけ追っかけ節約令や禁止令をもって、庶民生活を抑圧した。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
昨日の冒険にかき立てられた心持は、
此処
(
ここ
)
でどんな形容詞を
濫発
(
らんぱつ
)
したところで説明し切れるわけはありません。
奇談クラブ〔戦後版〕:06 夢幻の恋
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼はそんな調子で現代日本の政界財界に、あらゆる機会を利用して法螺の
空
(
から
)
小切手を
濫発
(
らんぱつ
)
している。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そして時勢だの憲法だのブオナパルト派(訳者注 ブオナパルトはボナパルトの皮肉な呼称)だの青色大綬を市民へ
濫発
(
らんぱつ
)
することだのルイ十八世のジャコバン主義だのについて
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
そのなかに藩主の
石見守康富
(
いわみのかみやすとみ
)
も加えられたので、その費用をまかなう必要から、在国の右京亮
康貞
(
やすさだ
)
が急に発行を命じたものであった。加印がなければ発行高もわからないし
濫発
(
らんぱつ
)
のおそれもある。
初夜
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
当年の暴宰相
董卓
(
とうたく
)
は殺され、まったく面目を一新するかと思われたが、その後には
李傕
(
りかく
)
、
郭汜
(
かくし
)
などという人物が立って、依然政事を私し、私慾を肥やし、悪政ばかり
濫発
(
らんぱつ
)
して
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
悪貨の
濫発
(
らんぱつ
)
や、官閥の腐敗や、物価高の生活苦や、宗教への
幻滅
(
げんめつ
)
や、男女間の
無軌道
(
むきどう
)
や、芸術文化などの自殺的服毒や、等々々の、あらゆる構成悪を、
選
(
よ
)
りわけてみても、その原因は
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
悪貨
(
あっか
)
濫発
(
らんぱつ
)
が、いかに正直な細民生活を、底の底までへ、みじめに、突き落しているか、幕府の一部大官たちのみに、いよいよ
飽慾
(
ほうよく
)
享楽
(
きょうらく
)
の資をゆたかにさせているか、赤穂の田舎にいても
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“濫発”の意味
《名詞》
むやみやたらに発行、発射などをすること。
(出典:Wiktionary)
濫
常用漢字
中学
部首:⽔
18画
発
常用漢字
小3
部首:⽨
9画
“濫”で始まる語句
濫
濫用
濫觴
濫費
濫造
濫僧
濫僧供
濫伐
濫読
濫作