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漢土
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から
屋を造るに
巧妙なりし
達膩伽尊者の噂はあれど世尊在世の御時にも
如是快き事ありしを未だきかねば
漢土にもきかず、いで落成の式あらば我
偈を作らむ文を作らむ
見分ざれば
目鼻のある人とは申さずと云ふに武士は大いに笑ひ
夫は餘り
譽過るなりと云つゝ
最早酒も
頓て三升ばかり
飮たる故ほろ/\
機嫌になりコレ亭主貴樣は
田舍に
似合ず
漢土の事など
引事にして云は
感心々々談せる男だイヤ面白し/\と
暫時興にぞ入りたりける
屋を造るに
巧妙なりし
達膩伽尊者の噂はあれど
世尊在世の御時にもかく快きことありしをいまだきかねば
漢土にもきかず、いで落成の式あらば我
偈を作らん文を作らん