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浮沈
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うきしずみ
ふりがな文庫
“
浮沈
(
うきしずみ
)” の例文
この平助のトボケた調子に、隠居も笑い出した、外国貿易に、開港の結果に、それにつながる多くの人の
浮沈
(
うきしずみ
)
に、聞いている半蔵には心にかかることばかりであった。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
松坂以来九郎右衛門の捜索
方鍼
(
ほうしん
)
に対して、
稍
(
やや
)
不満らしい気色を見せながら、つまりは意志の堅固な、機嫌に
浮沈
(
うきしずみ
)
のない叔父に威圧せられて、附いて歩いていた宇平が、この時急に活気を生じて
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
私
(
わたくし
)
というものは
御覧
(
ごらん
)
の
通
(
とお
)
り
何
(
なん
)
の
取柄
(
とりえ
)
もない、
短
(
みじ
)
かい
生涯
(
しょうがい
)
を
送
(
おく
)
ったものでございますが、それでも
弟橘姫様
(
おとたちばなひめさま
)
は
私
(
わたくし
)
の
現世時代
(
げんせじだい
)
の
浮沈
(
うきしずみ
)
に
対
(
たい
)
して
心
(
こころ
)
からの
同情
(
どうじょう
)
を
寄
(
よ
)
せて、
親身
(
しんみ
)
になってきいてくださいました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
彼は忘れがたい旧師のことを一時の
浮沈
(
うきしずみ
)
ぐらいで一口に言ってしまいたくなかった。
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
昂
(
あが
)
ったとか、
降
(
さが
)
ったとか言って、売ったり買ったりする取引場の
喧囂
(
けんごう
)
——
浮沈
(
うきしずみ
)
する人々の変遷——
狂人
(
きちがい
)
のような眼——激しく
罵
(
ののし
)
る声——そういう混雑の中で、正太は毎日のように刺激を受けた。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
“浮沈”の意味
《名詞》
浮沈(ふちん)
浮くことと、沈むこと。浮き沈み。
栄えることと、衰えること。盛衰。
(出典:Wiktionary)
浮
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
沈
常用漢字
中学
部首:⽔
7画
“浮沈”で始まる語句
浮沈室
浮沈上下
浮沈機等