水銀すいぎん)” の例文
わたくしたちが柄杓ひしゃくこえを麦にかければ、水はどうしてそんなにまだ力も入れないうちに水銀すいぎんのように青く光り、たまになって麦の上に飛びだすのでしょう
イーハトーボ農学校の春 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
富士ハ湖地高燥、本栖湖ニ至テ最高ク、湖面不断ニ光ヲ発シ、水水銀すいぎんヲ湛フガ如シ、とある旅行記にあるように、本栖湖の水面は朝に夕に微妙な銀色に輝いていた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
磯辺いそべには、いわにぶつかってなみがみごとにくだけては、水銀すいぎんたまばすように、っていました。
黒い人と赤いそり (新字新仮名) / 小川未明(著)
「天の川の水あかりに、十日もつるしておくかね、そうでなけぁ、すなに三、四日うずめなけぁいけないんだ。そうすると、水銀すいぎんがみんな蒸発じょうはつして、たべられるようになるよ」
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それでもたしかにながれていたことは、二人ふたり手首てくびの、水にひたったとこが、少し水銀すいぎんいろにいたように見え、その手首てくびにぶっつかってできたなみは、うつくしい燐光りんこうをあげて
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
いまはたれだってそれをうたがやしない。実験じっけんしてみるとほんとうにそうなんだから。けれどもむかしはそれを水銀すいぎんしおでできているとったり、水銀すいぎん硫黄いおうでできているとったりいろいろ議論ぎろんしたのだ。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)