“椿象”の読み方と例文
読み方割合
くさがめ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
椿象くさがめがランプに集まって特有の臭みを放つこともあるが、あたりは、物の乾き収縮する時に放つ、あのかおり——軽くて鋭い、そして一種気高い感のする香気、に満ちてくる。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
しかし例のとち転ばしの濁み声が前触れで、次の日は飛雪紛々、四周白尽。ただし寒気ゆるみ、室に椿象くさがめが這い廻る。ついに午後、みぞれまじりの雨となり、木々の枝珠をつらぬく。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)