“梭魚”の読み方と例文
読み方割合
かます100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて雪が解けはじめ、梭魚かますが尾で氷を砕いた。だが、ペトゥローの容態には依然として変りがなく、時と共にいよいよ気むづかしさがつのる一方だつた。
貝床の谷へ梭魚かますが坐りこむと、どんな貝床でも捨てるよりしょうがない。この辺の梭魚は七尺もある大梭魚で、のみ棒みたいな長い嘴をしごいて矢のように飛びついてくる。
三界万霊塔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
鯵や梭魚かますの類が、少い時は桶四五杯多い時には三四十杯も取れた。特殊な魚だけを別により分けて、残ったのを桶一杯ずつ砂の上に積み上げた。買手が大勢来て待っていた。
月明 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)