校倉あぜくら)” の例文
またくらのようなものは、おほくは今日こんにち奈良なら正倉院しようそういん御倉おくらなどにるような、みあはせた校倉あぜくらといふものであつたとおもはれます。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
氷霧に蝕む北方の屋根に校倉あぜくら風の憂愁を焚きあげて、屠られた身の影ともない安手の虚妄をみてとつたいま、なんと恐ろしいものだけだらうか。
逸見猶吉詩集 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
だが、維新の廃仏騒ぎには、宮司の機転で、宝物の全部を、紅葉谷の校倉あぜくらに深く隠蔽いんぺいして、あの全国的な災害から、危うくのがれたものだとある。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
クリロフの家は樺太における露人の住居特有な校倉あぜくら式の丸太組のそれではなかった。極めて粗末なバラックで、ただ洋風に窓をしきり羽目板をぶつけたに過ぎない。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
モオリーは雑木林のはずれの校倉あぜくらづくりの小屋に寝ていたが、七月といえば王鮭キングサモンが終ってまさに犬鮭ドックサモンのシイズンにかかり、毎日六千尾から一万尾という、鮭時サモンタイムの中でもいちばん忙しい時期で
南部の鼻曲り (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
校倉あぜくら風のでしょう。あれはいい。豊原のはいり口でも見かけましたが。」
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
森の手に寒き校倉あぜくらあがり正倉院は今ぞ大霜
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
校倉あぜくらよ、露西亜びとの住み棄てし小舎
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)