枯山からやま)” の例文
あるいは枯山からやまをして変えて青山にす。あるいは黄なるつちをして変えて白き水にす。種々くさぐさあやしき術、つくして究むべからず。
たとえば「その泣きたもうさまは、青山を枯山からやまなす泣き枯らし、河海うみかわはことごとに泣きしき」というのは、何より適切に噴火のために草木が枯死し河海うみかわが降灰のために埋められることを連想させる。
神話と地球物理学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
うち見には枯山からやま芝生春日照りねもごろ聞けば濃すみれ咲きぬ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
同学鞍作得志くらつくりのとくし、虎をて友として、そのばけを学び取れり。あるいは枯山からやまをして変えて青山にす。
夕日照る枯山からやまなだり地に引きてその木がたもつ影のしづかさ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
枯山からやまにはらら飛びふ小さき蝶黄翅きはねせせりの影ぞ生きたる
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
枯山からやまにはらら飛びふ小さき蝶黄翅きはねせせりの影ぞ生きたる
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
枯山からやまに雪しらしらと降れりとふ枯山にすらも人目遊ぶを
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
娘々廟ニヤンニヤンメウかすむ日あかし見て居りてここらは低きいくつ枯山からやま
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しばしばも見つつ越え来つ枯山からやまにれやなぎの寒き日の色
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
冬山の枯山からやま來ればいさぎよしかんにひびきて何かる音
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
冬山の枯山からやま来ればいさぎよしかんにひびきて何かる音
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)