ふさ)” の例文
うっちゃって置けば、比較的脆弱ぜいじゃくな五穀蔬菜は、野草やそうふさがれてしまう。二宮尊徳の所謂「天道すべての物を生ず、裁制補導さいせいほどうは人間の道」
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
大意は『宝物集』と同様ながら、板や草を橋筏とする代りに石を負うて海をふさぎ猴軍が渡ったとあり。私陀妃の終りも上に引いた一伝にほぼ同じくてやや違う。
六、七、八、九の月は、農家は草と合戦かつせんである。自然主義の天は一切のものを生じ、一切の強いものを育てる。うつちやつて置けば、比較的脆弱ぜいじやくな五穀蔬菜は、野草やさうふさがれてしまふ。
草とり (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
彼はもっぱら威福をたくましうせり、しかれども威福を逞うせんがためにしかするにあらず、政権の分裂をふさぎ、主権の統一を幕府に占めずんば、天下の事決して為すべからざるを信じたるがためのみ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)