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未聞
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みもん
ふりがな文庫
“
未聞
(
みもん
)” の例文
弁護士の話によるとそういうことは前代
未聞
(
みもん
)
のことであり、おそらくは非常に侮辱的なことでもあろうが、訴訟における自分の骨折りが
審判
(新字新仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
事実、時平が此の大納言の所へ年頭の礼を述べに来るなどゝ云うことは、
嘗
(
かつ
)
て前例がないばかりでなく、前代
未聞
(
みもん
)
の事件と云っても差支えない。
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
一つ朝に、同じ場所へ三人もの捨て子をするとは、なにごとも日の本一を誇る江戸においても、まさに古今
未曽有
(
みぞう
)
前代
未聞
(
みもん
)
のできごとだったからです。
右門捕物帖:25 卒塔婆を祭った米びつ
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
打ち通すそうじゃが、かような例は、玉村千之丞
河内
(
かわち
)
通いの狂言に、百五十日打ち続けて以来、絶えて聞かぬ事じゃ。七三郎どのの人気は、前代
未聞
(
みもん
)
じゃ
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
おおかた
智慧者
(
ちえしゃ
)
の板倉殿も、このたびの不思議な盗難には手の下し様が無く、やけっぱちで前代
未聞
(
みもん
)
の太鼓のお仕置きなど案出して、いい加減にお茶を濁そうという所存に違いない
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
「いや、大笑いにも、なんにも。あんなおもしろいことは前代
未聞
(
みもん
)
さ。」
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
共々、二年のあいだ、籠城中の皆のはたらきは、前代
未聞
(
みもん
)
のことであった。草木の根を食い野鼠死馬の骨を
舐
(
ねぶ
)
りおうて戦ったことも、今はなつかしくもあり、正しく武門のほまれといえるものぞ。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
有王 あの清盛の前代
未聞
(
みもん
)
の
暴逆
(
ぼうぎゃく
)
が天罰を受けずにはおきますまい。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
まこと前代
未聞
(
みもん
)
といってもいい不審きわまりない事件が、突如この品川宿において勃発いたしました。
右門捕物帖:16 七化け役者
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
藤十郎の芸に取って、
其処
(
そこ
)
に新しい世界が開かれた。がそれと同時に、前代
未聞
(
みもん
)
の狂言に対する不安と焦慮とは、自信の強い彼の心にも
萌
(
きざ
)
さない訳には行かなかった。
藤十郎の恋
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
彼が述べた前代
未聞
(
みもん
)
の言葉、すなわち尋問は無益であって、なんの効果もないし、またなんの効果もあげることはできないということ、もうけっして出頭はしないということ
審判
(新字新仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
「金兵衛さん——前代
未聞
(
みもん
)
の冬ですかね。」
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
願書でそのことをしつっこく迫るのは——私はそれを要求したわけですが——まったく前代
未聞
(
みもん
)
のことだし、そんなことをしたら私もあの人も破滅してしまうだろう、と言うのでした。
審判
(新字新仮名)
/
フランツ・カフカ
(著)
“未聞”の意味
《名詞》
まだ聞いたことがないこと。
(出典:Wiktionary)
未
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
聞
常用漢字
小2
部首:⽿
14画
“未”で始まる語句
未
未曾有
未練
未亡人
未刻
未明
未来
未來
未熟
未知