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朧々
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ろうろう
ふりがな文庫
“
朧々
(
ろうろう
)” の例文
五日の月松にかかりて、
朧々
(
ろうろう
)
としたる逗子の夕べ、われを送りて
門
(
かど
)
に立ち
出
(
い
)
で、「早く帰ってちょうだい」と呼びし人はいずこぞ。
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
朧夜の野道の化物も、草履取が一足先に廻って、そんな
悪戯
(
いたずら
)
をするのではないかと思うが、
固
(
もと
)
より想像に過ぎぬ。万事春の夜の
朧々
(
ろうろう
)
たる中に
委
(
まか
)
して置いて差支ない。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
読者の眼頭に
彷彿
(
ほうふつ
)
として展開するものは、豪壮悲惨なる北欧思想、
明暢
(
めいちよう
)
清朗なる
希臘
(
ギリシヤ
)
田野の夢、または銀光の
朧々
(
ろうろう
)
たること、その聖十字架を思はしむる
基督
(
キリスト
)
教法の冥想
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
まことにこの人たちの見ている
朧々
(
ろうろう
)
たる月ほど、意欲が影をひそめた詠歎的な自然はない。
中世の文学伝統
(新字新仮名)
/
風巻景次郎
(著)
……
弥生
(
やよひ
)
も末の
七日
(
なぬか
)
明ほのゝ空
朧々
(
ろうろう
)
として月は
在明
(
ありあけ
)
にて光を
秋日記
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
▼ もっと見る
朧々
(
ろうろう
)
たる低き戸の
框
(
かまち
)
に
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
朧
漢検1級
部首:⽉
20画
々
3画
“朧”で始まる語句
朧
朧気
朧月
朧夜
朧月夜
朧銀
朧氣
朧染
朧蓑
朧朧