書損しよそん)” の例文
かう云ひながら宇津木うつぎはゆつくり起きて、机にもたれたが、宿墨しゆくぼくに筆をひたして、有り合せた美濃紙みのがみ二枚に、一字の書損しよそんもなく腹藁ふくかうの文章を書いた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
凍雲とううんとりあへず「はぎのすだれをまきあぐる月」此時のはせをが肉筆にくひつ二枚ありて一枚は書損しよそんと覚しく淡墨うすゞみをもつて一抹ひとふであとあり、二枚ともに昌庵主しやうあんぬしの家につたへしを
凍雲とううんとりあへず「はぎのすだれをまきあぐる月」此時のはせをが肉筆にくひつ二枚ありて一枚は書損しよそんと覚しく淡墨うすゞみをもつて一抹ひとふであとあり、二枚ともに昌庵主しやうあんぬしの家につたへしを
のちに本しよは同所の親族しんぞく三崎屋吉兵衛の家につたへ、書損しよそんのは同所五智如来の寺にのこれり。
のちに本しよは同所の親族しんぞく三崎屋吉兵衛の家につたへ、書損しよそんのは同所五智如来の寺にのこれり。