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曙色
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あけぼのいろ
ふりがな文庫
“
曙色
(
あけぼのいろ
)” の例文
曙色
(
あけぼのいろ
)
に松竹梅を總縫した小袖、町風に髮を結ひ上げた風情は、
長局
(
ながつぼね
)
風俗に
飽々
(
あき/\
)
した家光の眼には、どんなに美しいものに
映
(
うつ
)
つたでせう。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
顔は
奈何
(
どう
)
でも構はぬが、十八歳で姿の好い女、
曙色
(
あけぼのいろ
)
か浅緑の簡単な洋服を着て、
面紗
(
ヴエール
)
をかけて、音のしない様に綿を厚く入れた足袋を穿いて、始終無言でなければならぬ。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
それは
年増
(
としま
)
の奥様風の美人であったろうというようにも見たり、また妙齢の処女だろうと見立てるものもあったり、その衣裳もまた、
曙色
(
あけぼのいろ
)
の、
朧染
(
おぼろぞめ
)
の、黒い帯の、
繻子
(
しゅす
)
の、しゅちんのと
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
曙色
(
あけぼのいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、「時」の色「
無
(
む
)
」の色を浮べて、
獅身女面獸
(
スフインクス
)
の
微笑
(
ほゝゑみ
)
を思はせる
暗色
(
あんしよく
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、
虚無
(
きよむ
)
に向つて開いた
笑顏
(
ゑがほ
)
、その嘘つきの所が今に好きになりさうだ、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
三名が、いかに足の限り駈けても、まだ山之木郷までは到底、行き着いていまいと思われる頃に——青い月空の一方に、炎というよりは、夜明けの美しさに似た
曙色
(
あけぼのいろ
)
の光がうっすら
映
(
さ
)
し
初
(
そ
)
めていた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“曙色”の解説
曙色(あけぼのいろ)はオレンジ色がかったピンク色。別名は東雲色(しののめいろ)・オーロラ色。
サーモンピンクに近い色味で、英語色名のオーロラ(en: aurora/en: auroral)と同一の色。
薔薇色、牡丹色などとともに明治期の華やかな色の流行色の一つで、日本古来の伝統色ではなく、欧米の伝統色オーロラの訳語として登場した。
少女の晴れ着などに用いられた。
伝統色では桃花色(つきいろ)などに色味が近い。
(出典:Wikipedia)
曙
漢検準1級
部首:⽇
17画
色
常用漢字
小2
部首:⾊
6画
“曙”で始まる語句
曙
曙光
曙染
曙町
曙井戸
曙立
曙覽
曙覧
曙の女神
曙村