景帝けいてい)” の例文
景帝けいてい太子たりし時、博局はくきょくを投じて呉王ごおう世子せいしを殺したることあり、帝となるに及びて、晁錯ちょうさくの説を聴きて、諸侯のほうを削りたり、七国の変は実にこれに由る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
おまえはまぎれもなく景帝けいてい玄孫げんそんなのです。この支那をひとたびは統一した帝王の血がおまえの体にながれているのです。あの剣は、その印綬いんじゅというてもよい物です
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのあらゆる欠点にもかかわらず、この君がある限り、漢の天下は微動だもしない。高祖はしばらくくとするも、仁君じんくん文帝ぶんていも名君景帝けいていも、この君に比べれば、やはり小さい。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
将軍は後に幼帝を廃して、さらに景帝けいていを擁立し、それを先帝のみささぎに奉告しようとして、門を出て車に乗ると、俄かに大風が吹いて来て、その車をゆり動かしたので、車はあやうく傾きかかった。
(いよいよ漢室のながれを汲んだ景帝けいてい裔孫えいそんにちがいない)
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)