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早桶
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はやおけ
ふりがな文庫
“
早桶
(
はやおけ
)” の例文
昨夜の家が
藻脱
(
もぬ
)
けの空、がらんどう、入れておいた
早桶
(
はやおけ
)
ぐるみ死人も女房も影を消しているのに、二度びっくり蒸返しを味わった。
釘抜藤吉捕物覚書:04 槍祭夏の夜話
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
多賀屋の二階二た間を
打
(
ぶ
)
ち抜き、善美を尽した調度の中に、
眩
(
まばゆ
)
いばかりの銀燭に照されて、凄まじくも
早桶
(
はやおけ
)
が一つ置いてあったのです。
銭形平次捕物控:100 ガラッ八祝言
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
行列はまだ尽きないのかと、また
背延
(
せいの
)
びをして
見下
(
みおろ
)
した時、自分は再び慄とした。
金盥
(
かなだらい
)
と金盥の間に、四角な
早桶
(
はやおけ
)
が
挟
(
はさ
)
まって、山道を宙に釣られて行く。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それとも……それとも愛子の目が憎々しく笑っているその前で眠るように
息気
(
いき
)
を引き取りましたか。どんなお葬式が出たんです。
早桶
(
はやおけ
)
はどこで注文なさったんです。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
四尺四方もある大きな
早桶
(
はやおけ
)
を
荷
(
かつ
)
いで、跡から
龕灯
(
がんどう
)
を照しました
武士
(
さむらい
)
が一人附きまして、頭巾
面深
(
まぶか
)
にして眼ばかり出して、様子は分りませんがごた/\這入って来ました。
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
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自分の船に大一番の
早桶
(
はやおけ
)
を積み、諸人を嫌がらせながら、川筋を上へ下へとたった一人で
漕
(
こ
)
ぎ廻っておりましたが、それもどうしたのか
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
花魁はそれを見ると
直
(
すぐ
)
に血が
上
(
あが
)
っておめでたく成っちまったんですが、その死んだ花魁に死んだ
赤子
(
ねゝ
)
さんを抱かせて、
早桶
(
はやおけ
)
へ入れる時には、実に目も当てられない始末で
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その間お近さんだけが、皆んなに
内證
(
ないしよ
)
で離屋へ來て、おいらがお寺へ、お母さんが
早桶
(
はやおけ
)
屋や荒物屋へ線香やお供物を買ひ集めに出かけてゐる間、佛樣の
伽
(
とぎ
)
を
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
○「
早桶
(
はやおけ
)
を
埋
(
うめ
)
ちまった奴が桶の中でお前さんを呼んだのかね」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「それから御隱居さんが孝吉さんと二人で取りさばいて、
早桶
(
はやおけ
)
屋からお寺樣まで掛け合つた樣子で、御主人は申す迄もなく、私も新六さんも和助さんも口を出す
隙
(
ひま
)
もありやしません」
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
早
常用漢字
小1
部首:⽇
6画
桶
漢検準1級
部首:⽊
11画
“早桶”で始まる語句
早桶屋