斧劈ふへき)” の例文
昨日に比してすくなからず減じた水量のために河中かちゅう巌石がんせきという巌石は、ことごとく高く高くせりあがって、重積した横の、ななめ斧劈ふへきも露わに千状万態ばんたいの奇景を眼前に聳立しょうりつせしめて
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
いしみな奇状両岸に羅列す、あるい峙立じりつして柱のごとく、或は折裂せつれつして門のごとく、或は渇驥かっきの間に飲むが如く、或は臥牛がぎゅうの道に横たわる如く、五色ごしき陸離りくりとして相間あいまじわり、しゅんおおむね大小の斧劈ふへき
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)