“斧鑿”の読み方と例文
読み方割合
ふさく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その句の巧妙にして斧鑿ふさくの痕を留めず、かつ和歌もしくは檀林だんりん支麦しばくの如き没趣味の作を為さざる処、また以てその技倆をうかがふに足る。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
見方によれば一種の技巧であるが、この句の場合の如きは極めて自然で、一向斧鑿ふさくあとは感ぜられぬ。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
決して等閑なおざりに書きなぐったのではないが、『其面影』のような細かい斧鑿ふさくの跡が見えないで、自由に伸び伸びした作者の洒落しゃらくな江戸ッ子風の半面が能く現れておる。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)