)” の例文
旧字:
此系統から行くと、正月飾るものは、皆の木である。餅花・花の木・繭玉・若木・物作りの如きは、枝が沢山出て居るから、花の代りになる。
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
湯はに通ずる音で、古く湯といつたのが、果して、今の吾々の云ふ所の温いものかどうか、一寸疑問である。
大嘗祭の本義 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
一つは「夢流し(初夢の原形)」、他は、前に書いた「の祝言」である。此等の為事は、思ふに、古くから一部さむらひビトの附帯事務であつたらしい。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
侍の唱へる「の下の御方オンコトは」に対して「さればその事。めでたく候」と答へる主公は、自身の精霊の代理である。即、返し祝詞と言はれるものゝ類である。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ゆはもと、である。しかしこのままでは、語をなすに到らぬ。斎用水ユカハあるいはゆかはみづの形がだんだんちぢまって、ゆ一音で、斎用水を表すことができるようになった。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
の木の下の御方オンコトは(如何今年を思ひ給ふなどの略か)」「されば其事(に候よの略)。めでたく候」(郷土研究)と言ふ屋敷神との問答の変化と見える武家の祝言から
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
朴の木、橿カシの木の一種にもおなじ名がある。此は「」と関係があるらしい。ヤナギである。の木ではなくて、の木、即、物忌みの木である。ゆのぎがやなぎになつて来たのである。
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ゆは元、である。而し此まゝでは、語をなすに到らぬ。斎用水ユカハ或はゆかはみづの形が段々縮つて、ゆ一音で、斎用水を表す事が出来る様になつた。だから、ゆは最初、禊ぎの地域を示した。
水の女 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「榎」の音にもの木の聯想があるものと思ふ。
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)