抛込ほうりこ)” の例文
番人もむごいぞ、頭を壁へ叩付けて置いて、掃溜はきだめへポンと抛込ほうりこんだ。まだ息気いきかよっていたから、それから一日苦しんでいたけれど、彼犬あのいぬくらべればおれの方が余程よッぽど惨憺みじめだ。
其處そこのところをそつ赤手すでつかまへて呉れる…… 暖い手で、にぎツてツても、すまアしててのひらツてゐるやつを螢籠の中へ入れる…… 恰ど獄屋ひとや抛込ほうりこまれたやうなものだが、ちつともそれには頓着しない。
水郷 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)