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サイ
ふりがな文庫
“
才
(
サイ
)” の例文
ともかくも、神楽においては、
才
(
サイ
)
ノ
男
(
ヲ
)
は、これで引きこみになる訣で、全体の趣きから見ても、名残惜しみの様子が見えてゐる。
唱導文学:――序説として――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
平安朝の文献に、宮廷では、此人形と、一つの名前と思はれる「
才
(
サイ
)
の
男
(
ヲ
)
」といふのが見える。
御神楽
(
ミカグラ
)
の時に出る者である。
国文学の発生(第二稿)
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
神樂で言へば、人長に對する「
才
(
サイ
)
の
男
(
ヲ
)
」である。して方にかうしたもどきの對立する訣は、日本の演劇が、かけあひから出發してゐるからである。
国文学の発生(第三稿):まれびとの意義
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
宮廷の神楽は、海人部出の物なので、海人部の偶人に当るものが、宮廷では、狂言方の
才
(
サイ
)
の
男
(
ヲ
)
です。
翁の発生
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
才
(
サイ
)
ノ
男
(
ヲ
)
が、宮廷以外は、多く人形を用ゐたらしい処から見ると、神楽の形も想像が出来ると思ふ。
唱導文学:――序説として――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
▼ もっと見る
八幡神の伴神でも、まだ
御子
(
ミコ
)
神としての考への出ない前のものが、即、
才
(
サイ
)
の
男
(
ヲ
)
である。伴神が二つに分れて、既に服従したものと、尚、服従の途中にあるものとに分れた。
偶人信仰の民俗化並びに伝説化せる道
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
宮廷神楽の「
才
(
サイ
)
の
男
(
ヲ
)
」の「人長」との関係も、神と精霊とから転化して来たのだ。此系統が
千秋
(
センズ
)
万歳を経て、後世の万歳太夫に対する才蔵にまで、大した変化なく続いた。
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
古く
御神楽
(
ミカグラ
)
に
才
(
サイ
)
の
男
(
ヲ
)
が配されたのは、決して睡気覚しの為ではなかつた。田楽に於けるもどきを考へて見なければならない。もどきは普通、からかひ役だけのものゝ様に感じられてゐる。
能楽に於ける「わき」の意義:「翁の発生」の終篇
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
けれども、仮りに、簡単な形を考へて見るとしたら、
才
(
サイ
)
の
男
(
ヲ
)
は、海系統のもの、
大人
(
オホビト
)
は山系統のものと見てよいであらう。でも、此二つは、元はやはり、一つ考へのものでなければならない。
偶人信仰の民俗化並びに伝説化せる道
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
万歳について来る才蔵は、多分「
才
(
サイ
)
の男」から出たものだらう。又せいのうとも発音したらしく、青農と書いて居る事もある。但、此場合は、人形の事の様である。才の男は、人である事もある。
国文学の発生(第二稿)
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「
才
(
サイ
)
ノ
男
(
ヲ
)
ノ
能」
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
“才”の意味
《名詞》
(サイ 古語:ざえ)あることに秀でた能力。
(出典:Wiktionary)
才
常用漢字
小2
部首:⼿
3画
“才”を含む語句
秀才
如才
才能
御如才
猪口才
才槌
青二才
才高
俊才
四才
才女
才媛
才取
才覚
頓才
菅秀才
才智
才走
才伎
才蔵
...