“戀人(おてき)” の例文
新字:恋人
マーキュ はて、戀(こひ)が盲(めくら)なら的(まと)を射中(いあ)てることは出來(でき)まい。今頃(いまごろ)はロミオめ、枇杷(びわ)の木蔭(こかげ)に蹲踞(しゃが)んで、あゝ、予(わし)の戀人(おてき)が、あの娘共(むすめども)が内密(ないしょ)で笑(わら)ふ此(この)枇杷(びは)のやうならば、何(なん)のかのと念(ねん)じて居(ゐ)よう。
おゝ、ロミオ、若(も)し足下(おぬし)の戀人(おてき)が、な、それ、開放(あけっぱな)しの何(なに)とやらで、そして足下(おぬし)が彼女(あれ)の細長林檎(ほそながりんご)であつたなら! ロミオ、さらば。野天(のてん)の床(とこ)では寒(さぶ)うて寢(ね)られぬ、下司床(げすどこ)で臥(ね)よう。さ、往(ゆ)かうか?