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意固地
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いこじ
ふりがな文庫
“
意固地
(
いこじ
)” の例文
彼には何か
意固地
(
いこじ
)
なものがあった。
富贍
(
ふせん
)
な食品にぶつかったときはひと
種
(
いろ
)
で満足するが、貧寒な品にぶつかったときは形式美を欲した。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
温情のないあまり打ち解けない表情でそらされ、唇はやや厚くてきっと結ばれており、その様子が
意固地
(
いこじ
)
でほとんど
頑固
(
がんこ
)
とも言えるほどだった。
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
小さい時分にはよく
抓
(
つま
)
み出してやった大人たちは、
意固地
(
いこじ
)
に逃込むのを憎がって、この頃は手をだすのを見つけるたんびにざまあみやがれと言って笑った。
旧聞日本橋:15 流れた唾き
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「どうも
意固地
(
いこじ
)
な……いえ、不思議なもので、その時だけは小按摩が決して坐睡をいたさないでござります。」
怨霊借用
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
そうまでいわれて、
意固地
(
いこじ
)
にいやとはいいきれないところだが、それにしちゃア、あなたのしかけが悪い。
顎十郎捕物帳:10 野伏大名
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
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それは自分の好みでもあるが、しかも俗物共への反抗も自分に混って
意固地
(
いこじ
)
に女道楽からそれを護って来たのだと言いました。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
しかしまたその例にもれず、音楽を好まなければならないと思っていた。そしてかなり本気に
稽古
(
けいこ
)
を受けていた。しかし時々は、教師を怒らすために、
意固地
(
いこじ
)
な
真似
(
まね
)
をするのだった。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
けれどもわたくしは
意固地
(
いこじ
)
にそれを待受けして葛岡と一緒に車室へ乗込み、真夜中過ぎの午前二時半に八木原駅へ着きました。
生々流転
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
音楽会でふたたび彼に会った時、彼女は気をそこねた冷淡な多少
意固地
(
いこじ
)
な様子を見せようとした。しかし、彼があまり善良なお坊ちゃんだったので、その決心も保てなかった。二人はまた話しだした。
ジャン・クリストフ:07 第五巻 広場の市
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
望みというものは、
意固地
(
いこじ
)
になって詰め寄りさえしなければ、現実はいつか応じて来るものだ。私が水辺に家を探し始めてから二ヶ月半かかっている。
河明り
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
窓外の一本太い
竹煮草
(
たけにぐさ
)
の広葉に当った夕陽から来るものらしかった。かの女はそのきろきろする斑点を
意固地
(
いこじ
)
に見据えて、ついでに肖像画の
全貌
(
ぜんぼう
)
をも眺め取った。
母子叙情
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
“意固地”の意味
《名詞》
意 固 地 (いこじ)
強情で自分の考えを押し通すこと。
(出典:Wiktionary)
意
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
固
常用漢字
小4
部首:⼞
8画
地
常用漢字
小2
部首:⼟
6画
“意”で始まる語句
意
意気地
意味
意外
意地
意見
意識
意嚮
意久地
意氣