“いこじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
依怙地55.9%
意固地29.4%
依估地5.9%
依固地2.9%
依恬地2.9%
意故地2.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おさまりかねるものがある。胸のどこかが、ひっ千切れるように痛む。サト子は、依怙地いこじになって、みなのそばに立っていた。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
こんなことまでしても腰をすえようとするそのしかたがあまり依怙地いこじなので、『大清』のほうでも癪にさわったが、さりとてどうすることも出来ない。
顎十郎捕物帳:18 永代経 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
それは自分の好みでもあるが、しかも俗物共への反抗も自分に混って意固地いこじに女道楽からそれを護って来たのだと言いました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
けれどもわたくしは意固地いこじにそれを待受けして葛岡と一緒に車室へ乗込み、真夜中過ぎの午前二時半に八木原駅へ着きました。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
でも、伸子には、雪白なパンの色が白ければ白いほど、それは何だかあたりのうすよごれた雰囲気と調和せず、ウイ・マダームとかウイ・メダーメとしか云わない瘠せこけた爺さんの給仕の依估地いこじさと似合わないものに感じられるのだった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
さあ、そいつはまだ聞きませんでしたが、ときどき打ってもたたいても自分の本当の気持は吐かないという依估地いこじなところを見せることがありますよ。そして僕がそれをそういってやっても、はっきりは判らないらしいんです。つまり単純な天才なんですね。そこへ行くとパパは話せる。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
彼は依固地いこじに黙ったまま突立っているばかりだった。
虎狩 (新字新仮名) / 中島敦(著)
彼が依恬地いこじに病気のことを隠していたのも、一つはこういう感情にさまたげられたからであった。
夢遊病者の死 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
男の働きで当前あたりまえのことゝおめえましても、年寄てえ者は取越苦労して、私にあんた義理もあるだから、やかましく云いますし、やかましく云えば意故地いこじになって家へも帰んねえようにするれが気象でござりまして、あんな我儘な気象
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)