惡徒あくと)” の例文
新字:悪徒
さても越前守殿に於ては夫々それ/″\確固たしかなる證據人しようこにんの有事をいはざる奸惡かんあく無類むるゐの大賊に似氣無にげなき卑怯ひけふ者成とおぼされしに長庵が今ぞ殘らず白状はくじやうなさんとの一言に流石さすが惡徒あくとは惡徒だけ了簡れうけんあらためし者かと言葉を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
蒙り自身じしん種々しゆ/″\の辛き目にあはんより事十分にあらはれたる上は惡徒は惡徒あくとだけの肝魂きもだまの有者なれば未練みれんと人に笑はれんよりも流石さすがに潔よき長庵と云るゝやうに白状致して仕舞へと段々理非を譯たる名言を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)