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御眼
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おんめ
ふりがな文庫
“
御眼
(
おんめ
)” の例文
槻の木の茂りから外れた時、月光が盲人に降りかかり、痩せた
身長
(
たけ
)
の高いその躰を、宮家の
御眼
(
おんめ
)
に強く印した。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
俊寛様はこうおっしゃると、たちまちまた
御眼
(
おんめ
)
のどこかに、陽気な
御気色
(
みけしき
)
が
閃
(
ひらめ
)
きました。
俊寛
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あはれ
良匠
(
りやうしやう
)
がなあれかしと、あまたある
臣下等
(
しんかども
)
に
絶
(
た
)
えず
御眼
(
おんめ
)
を
注
(
そゝ
)
がれける。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今こそお許しなされましたぞ! ……怒りの
眼
(
まなこ
)
を見ひらかれ、猛々しくおわした宮様の
御顔
(
おんかお
)
が、ご覧なされ、
御眼
(
おんめ
)
を閉じられ、一切の罪も悪業も、許すぞとばかりの慈悲円満の
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
この涙の谷に
呻
(
うめ
)
き泣きて、
御身
(
おんみ
)
に願いをかけ奉る。……御身の憐みの
御眼
(
おんめ
)
をわれらに
廻
(
めぐ
)
らせ給え。……深く
御柔軟
(
ごじゅうなん
)
、深く御哀憐、すぐれて
甘
(
うまし
)
くまします「びるぜん、さんたまりや」様——
黒衣聖母
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
と
清
(
すず
)
しき
御眼
(
おんめ
)
に暗涙あり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「日頃のように青く澄んだ
御眼
(
おんめ
)
」は、悲しみも悦びも超越した、不思議な表情を湛えている。——これは、「ナザレの
木匠
(
もくしょう
)
の子」の教を信じない、ヨセフの心にさえ異常な印象を与えた。
さまよえる猶太人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
宮家の
御眼
(
おんめ
)
を避けるようにするのも、
御心
(
みこころ
)
にかかってならなかった。
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「重々御察し下され度、それにつけてもいつぞや
御許様
(
おんもとさま
)
に
御眼
(
おんめ
)
にかかりし事など思い
出
(
いだ
)
され、あの頃はさぞかし御許様にも、——ああ、いや、いや。ほんとうに世の中はいやになってしまう。」
母
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
“御眼”で始まる語句
御眼識
御眼鏡
御眼覚