彼金あれ)” の例文
武「うむ、彼金あれは芝赤羽根の中根兵藏方の家尻を切って盗んだのが丁度十二月十二日の晩でね、八百両取ったんだ」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
大勘定おほかんぢやうとて此夜このよあるほどのかねをまとめて封印ふういんことあり、御新造ごしんぞそれ/\とおもして、すゞり先程さきほど屋根やねやの太郎たらう貸付かしつけのもどり彼金あれが二十御座ござりました、おみねみね
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
大勘定おほかんぢやうとてこのあるほどの金をまとめて封印の事あり、御新造それそれと思ひ出して、懸け硯に先程、屋根やの太郎に貸付のもどり彼金あれが二十御座りました、お筆お峯
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
屋根やの太郎に貸付のもどり彼金あれが二十御座りました、お峰お峰、かけ硯を此處へと奧の間より呼ばれて、最早此時わが命は無き物、大旦那が御目通りにて始めよりの事を申
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)