彼奴等きやつら)” の例文
いま無上むじやう愉快ゆくわいときだぞ、いま一層いつそうのぞみには、あらたきたへたこの速射砲そくしやほうで、彼奴等きやつらつくき海賊かいぞくども鏖殺みなごろしにしてれんに。
爆裂弾よりも筆の方が余ツ程力があるよ、僕は彼奴等きやつらの案外道義心の豊かなのに近来ヒドく敬服して居るのだ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
「やはり先生避暑にでも行つてるのだらうが、何と云つても彼奴等きやつらはいゝ生活をしてゐるな」
子をつれて (旧字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
この辺でピストルでも打つたら小屋まで聞えるだらうな。久しぶりで、この峠の頂きに立つて発砲したらどんなに清々とすることだらう——彼奴等きやつらが驚いて——いや酒の到着を
ビルヂングと月 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
其時、彼奴等きやつらは地べたにへたばるんだ
の様な不都合な漢子ものを置くのは、国体上容易ならぬことと心着きまして、私から教会へ指図して放逐致した次第で御座りまする——承りますれば、彼奴等きやつら平生
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
近頃何かしきりに非戦論など書き立ててるさうだ、勿論もちろん彼奴等きやつらの『同胞新聞』など言ふものは、我輩などの目には新聞とは思へないので、どうせ狂気染みた壮士の空論
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)