建築たて)” の例文
宝町の三井では、建築たて増しの竣工できた祝いと、新開きの西店の売出しとで、一町内に、紅白の幕を張り、紺の暖簾のれんに、花傘を植えならべて、屋根の上から、餅をいていた。
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やしき彼方かなた建築たてられしをさいはひ、开處そこ女中頭ぢよちうがしらとしてつとめは生涯しようがいのつもり、おひらくをもやしなふてたまはるべき約束やくそくさだまりたれば、此地このちにはませぬ、またことがあらば一ぱくはさせてくだされ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)