“店前(テラス)” の例文
海馬(かいば)の噴水の横から道を斜(はす)に行(ゆ)くともう白に赤の細い縁(ふち)を取つたリラの店前(テラス)の張出した日覆(ひおほひ)が、目の前でぱたぱた風に動いて居ました。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
零時半の開門の時間まで横町(よこちやう)の角の店前(テラス)で午飯(ひるはん)を取つて待つて居ると、見物人が自動車や馬車で次第に髑髏洞(カタコンブ)の門前に集(あつま)つて来た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
巴里(パリイ)に姑(しばら)く慣れて居た者が倫敦(ロンドン)に来て不便を感じるのは、悠悠(いういう)と店前(テラス)の卓に構へる事の出来る珈琲店(キヤツフエ)が全(まつた)く無いのと、食物(しよくもつ)の不味(まづ)いのとである。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)