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幽艶
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ゆうえん
ふりがな文庫
“
幽艶
(
ゆうえん
)” の例文
旧字:
幽艷
ナオミがメリー・ピクフォードで、ヤンキー・ガールであるとするなら、此方はどうしても
伊太利
(
イタリア
)
か
仏蘭西
(
フランス
)
あたりの、しとやかなうちに
仄
(
ほの
)
かなる
媚
(
こ
)
びを
湛
(
たた
)
えた
幽艶
(
ゆうえん
)
な美人です。
痴人の愛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
あ、この
幽艶
(
ゆうえん
)
清雅な境へ、
凄
(
すさ
)
まじい
闖入者
(
ちんにゅうしゃ
)
! と見ると、ぬめりとした長い面が、およそ一尺ばかり、左右へ、いぶりを振って、ひゅっひゅっと水を
捌
(
さば
)
いて、真横に私たちの方へ切って来る。
半島一奇抄
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鈴のような声で家娘がしずかにこうさえぎった、まことに
玲瓏
(
れいろう
)
玉のごとく、
清高
(
せいこう
)
にして
幽艶
(
ゆうえん
)
なる声だ、父親はぴったりと黙ったし、客たちは粛然と
膝
(
ひざ
)
を正し敬恭のあまり畳へ手を突いた者さえある
艶妖記:忍術千一夜 第一話
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
まことに
幽艶
(
ゆうえん
)
な婦人である。
厨房日記
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
“幽艶”の意味
《名詞》
幽艶(ゆうえん)
優しく、また美しいこと。
(出典:Wiktionary)
幽
常用漢字
中学
部首:⼳
9画
艶
常用漢字
中学
部首:⾊
19画
“幽”で始まる語句
幽
幽邃
幽霊
幽閉
幽冥
幽界
幽靈
幽寂
幽婉
幽谷