幸甚こうじん)” の例文
ならびに貴門に至る道筋の略図などをお示し下さらば幸甚こうじんに存じます、と私も異様に緊張して書き送ってやったのである。
佳日 (新字新仮名) / 太宰治(著)
今日学務においてもっとも大切なることなれば、いささか余が所見をのぶること左の如し。各地方小学教師のために備考の一助ともならば幸甚こうじんのみ。
小学教育の事 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
電話も今明日中には通ずべきはづ芝○○番に御座候由御面倒ごめんどうながら貴答に接するを得ば幸甚こうじん々々
雨瀟瀟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
貴下御撮影の分はいかが、現像の結果御しらせ下され候わば幸甚こうじんに存じ候。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
何分にも小生の云い方が、下手であるけれども、意のあるところをおみ下すって御意見をお聞かせ下されば幸甚こうじんである。なお又、勝手ながら時期が迫って来ているので至急にお願いしたいのである。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
鴎外全集の編纂者も、ずいぶん尋ねまわられた様子であるが、「どうしても分らない。御垂教を得れば幸甚こうじんである。」
女の決闘 (新字新仮名) / 太宰治(著)
これを企望きぼうすることせつなれども、誰にむかってその利害りがいを説くべきみちを知らず。故に今この冊子をしるして、さいわいに華族その他有志者の目にれ、ために或は学校設立の念を起すことあらば幸甚こうじんというべきのみ。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
自分について、色んなことを書きたくなりました。もう二、三十ペエジ読んで下されば幸甚こうじんです。
虚構の春 (新字新仮名) / 太宰治(著)