けち)” の例文
同商売の者は成るべくトラスト流に合同して大資本を作つて大きな商売をして貰ひたいのだが、日本人同志のなかではけちな利慾心が邪魔をするからとても相談が纏まらない。
青年実業家 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
其様そんけちな根性だからとても恋はかなはねヱ。之からちつ肝玉きもつたまを練る修行に時々吠えてやるかナ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
小説家といふ奴はうぬけちな眼玉に写る世間を見て生悟なまざとりした厄介者だ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)