寺寺てらでら)” の例文
一寝入ひとねいりしたと思ふも無く寺寺てらでらの朝の鐘が遠近をちこちから水を渡つて響くので目が覚めた。窓の下が騒がしいのでリドウを揚げると運河には水色みづいろの霧が降つて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
寺寺てらでら女餓鬼めがきまをさく大神おほみわ男餓鬼をがきたばりてまはむ 〔巻十六・三八四〇〕 池田朝臣
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
寺寺てらでらの鐘のえる季節
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)