さぶき)” の例文
隨分無骨ぶこつなる調子にて始はフト吹出すやうなれど嶮しき山坂峠をば上り下りに唄ふものなればだみたるふしも無理ならず其文句に至りては率直にして深切しんせつありのまゝにして興あり始の歌木曾の山のさぶき
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
はじめしが酒は一時間過てもまだ來ず茶に醉ふてかフラ/\と露伴子はねぶり梅花道人は欠伸あくびするに我は見兼ね太華山人と共に旅人宿はたごやへ催促と出かけしにぢきに門前にて只今持ち參るの所なりといふ寺も早や興盡きてさぶき
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)