“寒詣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんまい40.0%
かんもう40.0%
かんまゐ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その途中吊台のおおいすきから外の方を見ると、寒詣かんまいりらしい白衣びゃくえの一面にまんじを書いた行者らしい男が、手にした提灯ちょうちんをぶらぶらさせながら後になり前になりして歩いていた。
天井裏の妖婆 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
それでも正月十五日より二月十五日に至る大寒の季節をしのいでの寒詣かんもうでに続いて、ぽつぽつ祈願をこめに来る参詣者が絶えない、と言って見せるのも主人だ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
それから寒詣かんまゐりの人がたたくやうな鐘のかすかな音が続いたこともあつた。オルガンの音は二三度しか聴かれなかつたけれども、楽隊は殆んど毎夜欠かさずに洩れ聞えた。