“かんもう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寒詣40.0%
韓猛20.0%
冠毛20.0%
灌莽20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宮下の主人は馳走ちそうぶりに、風呂ふろでも沸かそうから、寒詣かんもうでや山開きの季節の客のために昔から用意してある行者宿の湯槽ゆぶねにも身を浸して、疲れを忘れて行けと言ってくれた。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
韓猛かんもうの首を陣門にさらさせい」と、赫怒かくどして命じたが、諸将があわれんで、しきりに命乞いしたため、将官の任を解いて、一兵卒に下してしまった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
けれど、近頃、韓猛かんもうというものが奉行となって、各地から穀物こくもつ、糧米なんどおびただしく寄せてきました。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの毛茛科もうこんかのおきなぐさの黒朱子くろじゅすの花びら、青じろいやはりぎんびろうどのきざみのある、それから六月のつやつや光る冠毛かんもうがみなはっきりとにうかびます。
おきなぐさ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
露伴先生の紀行によると、明治三十年頃、境川の両岸には樹木が欝蒼として繁茂していた事が思い知られるのであるが、今日そのあたりには埋立地に雑草のはびこるほか一叢ひとむら灌莽かんもうもない。
放水路 (新字新仮名) / 永井荷風(著)