トップ
>
寃
>
えん
ふりがな文庫
“
寃
(
えん
)” の例文
あるいはその
寃
(
えん
)
を訴うるによしなきを知るべからずといえども、偶然に今日の事実を見ればこそ、前年に乱を好みしは、その心事の
本色
(
ほんしょく
)
に非ず
教育の目的
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
伊佐子さんばかりでなく、奥さんまでが本当にそう信じているならば、山岸のために進んでその
寃
(
えん
)
をすすぐのが自分の義務であると思いました。
白髪鬼
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「宜いとも。お互が当り前の若旦那じゃないということを如実に見せてやる。僕は妻に対して
寃
(
えん
)
を
雪
(
そそ
)
ぐって気もあるんだ」
勝ち運負け運
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
それには、りっぱに、
蔦之助
(
つたのすけ
)
の
射
(
い
)
あてた
矢
(
や
)
あとがある。かれの
寃
(
えん
)
はそそがれた。そして、
競射
(
きょうしゃ
)
に
不当
(
ふとう
)
な
勝点
(
しょうてん
)
をうばっていた
徳川家
(
とくがわけ
)
は、一
敗
(
ぱい
)
地にまみれてしまった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
太祖の血を
承
(
う
)
けて、英雄傑特の気象あるもの、いずくんぞ
俛首
(
べんしゅ
)
して
寃
(
えん
)
に服するに忍びんや。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
其の金を隠して有った所から其の引き出した度数と月日まで此の権田
氏
(
うじ
)
が取り調べて悉く証拠を得たので最早高輪田を処刑し、秀子の
寃
(
えん
)
を雪ぐ事が容易である、けれど道九郎
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
寃
(
えん
)
もまた
甚
(
はなはだ
)
しいと思ったのである。
ヰタ・セクスアリス
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
こういう一時の史家の流行説は、戦国武人のために、その
寃
(
えん
)
をここに
雪
(
そそ
)
いでおかねばならない。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
大兄が祖先の
寃
(
えん
)
を明らかになさろうとする点は充分にわかるが、あの小説を読まれて
随筆 宮本武蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
寃
漢検1級
部首:⼧
11画
“寃”を含む語句
寃罪
寃枉
報寃蛇
寃家
寃哪
寃屈
寃鬼
無有寃親想
煩寃
牛寃
雪寃
雪寃録