容積かさ)” の例文
換言はやくいえば軽く頸に巻きつけて置いた手拭は、其儘で、頸の方が火膨れに膨れて、容積かさが増したから、手拭が深く喰い込んだのです。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
三分の一失うと昏睡こんすいするものだと聞いて、それにわれとも知らずさいの肩に吐きかけた生血なまち容積かさを想像の天秤てんびんに盛って、命の向う側におもりとして付け加えた時ですら
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その中から麺麭パンだけを取つて、別に積重ねるとしたら、立派なお寺の建物程の容積かさになる。
ことつぶしたばかりの鳥を湯や水へ入れると一層味が抜けます。鳥屋の方では味の抜ける事は構いません。水へ漬けておくと自然と肉へ水分を含んで量目めかたふえるし容積かさも大きくなります。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)