“定所”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ていしょ50.0%
ていしよ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
畳一枚のあたいは二十四文であった。庭に定所ていしょ、抽斎父子の遺愛の木たる檉柳ていりゅうがある。神田の火に逢って、幹の二大枝にだいしわかれているその一つが枯れている。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そこで下野の宗家を仮親かりおやにして、大田原頼母たのも家来用人ようにん八十石渋江官左衛門かんざえもん次男という名義で引き取った。専之助名は允成ただしげあざな子礼しれい定所ていしょと号し、おる所のしつ容安ようあんといった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
わたくしは澀江抽齋しぶえちうさいの事蹟を書いた時、抽齋の父定所ていしよの友で、抽齋に劇神仙げきしんせんの號を讓つた壽阿彌陀佛じゆあみだぶつの事に言ひ及んだ。そして壽阿彌が文章をくした證據としてその手紙を引用した。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)