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女犯
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にょぼん
ふりがな文庫
“
女犯
(
にょぼん
)” の例文
念仏者は
女犯
(
にょぼん
)
はばかるべからずと申す者もあるが、善導は眼をあげて女人を見るべからずと迄云われて居るに——ということ。
法然行伝
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
破戒の罪に
戦
(
おのの
)
きながらも煩悩の火の燃えさかるまま、終いには毒食わば皿までもと住職の眼を掠めては己が部屋へ引き入れ、
女犯
(
にょぼん
)
地獄の恐しい
快楽
(
けらく
)
に
釘抜藤吉捕物覚書:02 梅雨に咲く花
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
ふと、半生の苦行を女一人に代えてしもうてな、
女犯
(
にょぼん
)
の罪に科せられ、
鞭
(
むち
)
の生傷を負って寺を追われましたのじゃ。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
住持が
女犯
(
にょぼん
)
でさらし物になってから、住むものもなく大破した、
泰仁寺
(
たいにんじ
)
という寺があるのを思い出したからだ。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
自分の
女犯
(
にょぼん
)
その他の不行跡が残らず露顕する
虞
(
おそ
)
れがあるので、迷惑ながらともかくも隠まうことにして、お国の首は墓地の隅に埋めて置いたというわけです。
半七捕物帳:21 蝶合戦
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
「とんでもない。鉄心道人の教えでは、
女犯
(
にょぼん
)
は何よりの禁物で、
雌猫
(
めすねこ
)
も側へは寄せない」
銭形平次捕物控:104 活き仏
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
女犯
(
にょぼん
)
の罪ある大罪人を、わが許しもなく
在家
(
ざいけ
)
の者が勝手に取り計らうとは何ごとかッ」
旗本退屈男:06 第六話 身延に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
わしがまずお手本じゃ、隠れてすることなら
咎
(
とが
)
めぬが、人に見つかったが最後、
女犯
(
にょぼん
)
という、
堕地獄
(
だじごく
)
という、破戒僧という、あらゆる
鞭
(
むち
)
に追いまわされる。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あるひは寺の僧に関係があつて、
内所
(
ないしょ
)
で
隠
(
かく
)
まはれてゐるか。おそらく二つに一つであらうと亭主は想像した。しかし
寺僧
(
じそう
)
は老人で、
女犯
(
にょぼん
)
の関係などありさうにも思はれない。
小夜の中山夜啼石
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
乳房を——いいえ、女である事を
看破
(
みやぶ
)
られましたが運のつき、——その場に
愛
(
いと
)
しい念日様をくくしあげて、
女犯
(
にょぼん
)
の罪を犯した法敵じゃ、大罪人じゃと、むごい
御折檻
(
ごせっかん
)
をなさいますばかりか
旗本退屈男:06 第六話 身延に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「——では、僧正も人間の子なれば、
女犯
(
にょぼん
)
あるも、恋をするも、当りまえじゃと、おもとはいうか」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
かれは子分どもに云いつけて、その坊主の行状を探らせたが、円養は大酒呑みでこそあれ、
女犯
(
にょぼん
)
の関係はないらしいとのことであった。女の幽霊の正体は容易に判らなかった。
半七捕物帳:27 化け銀杏
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
それに就いては半七も余り詳しい註釈を加えるのを
憚
(
はばか
)
っているらしかったが、それから半年の後にその住職は
女犯
(
にょぼん
)
の罪で寺社方の手に捕われたのを聴いて、お道は又ぞっとした。
半七捕物帳:01 お文の魂
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
彼も別に悪僧というのでは無かったが、いわゆる
女犯
(
にょぼん
)
の破戒僧で、
長袖
(
ながそで
)
の医者に化けて品川通いに
現
(
うつつ
)
をぬかしていた。誰も考えることであるが、あの兜の小判があれば当分は豪遊をつづけられる。
半七捕物帳:65 夜叉神堂
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“女犯”の解説
女犯(にょぼん)とは、原則として戒律により女性との性行為を絶たねばならない仏教の出家者が、戒律を破り女性と性的関係を持つこと。
(出典:Wikipedia)
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
犯
常用漢字
小5
部首:⽝
5画
“女犯”で始まる語句
女犯僧
女犯戒