うち)” の例文
うちと晝間まで田をこねまはして、そから田の畔へあがつてサ、御飯も食べるし、酒も藥鑵に仕込んだのを二人で仲よく飮むんだよ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
うちは參會があつて淺草へ出掛けるし、私は定吉と明神樣へお詣りに行くから、その間に來て、よくお駒と話して見ては何う? お駒だつて、父親の言ふ事や
遠い処から呼んでくれなくもさそうなもんだなどと云って、長屋の者もあんまりだと、新吉さんに思われても、なんだと云って、長屋の者、行事の衆と種々いろ/\相談してね、私のうちの云うには、うでない
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
うちでございます。」
夏ちかきころ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
うちは参会があって浅草へ出掛けるし、私は定吉と明神様へお詣りに行くから、その間に来て、よくお駒と話してみてはどう? お駒だって、父親の言う事や
「いえ、うちに訊いて下さい。私は御飯が濟むと自分の部屋へ引籠つて、それつきり朝まで一と足も出ません」
「新さん、短氣を起しちやいけないよ、又そのうちに良い話があるかも知れない。——私ぢや大した力にもならないが、うちの罪亡ぼしもあることだから、出來るだけの事はして上げ度い」
「新さん、短気を起しちゃいけないよ、またそのうちに良い話があるかも知れない。——私じゃ大した力にもならないが、うちの罪亡ぼしもあることだから、出来るだけの事はしてあげたい」