いと)” の例文
昨夜ゆうべいといくさのことに胸なやませていたていじゃに、さてもここぞまだ児女わらわじゃ。今はかほどまでに熟睡うまいして、さばれ、いざ呼び起そう」
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
いとう武芸にけておじゃるから思いやるも女々しけれど……心にかかるは先ほどの人々の浮評うわさよ。狭い胸には持ちかねて母上に言い出づれば、あれほどに心強うおじゃるよ。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
浮評うわさに聞える御社みやしろはあのことでおじゃるか。見ればいとう小さなものじゃ」
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)